2022年度「ジェンダー視点を取り入れた防災教育」実施報告

2022年度日本郵便年賀寄付金配分事業の助成を受け、「災害時の社会の脆弱性改善のための学校と地域をつなぐ防災教育事業」を実施しました。青森市及び今別町の7中学校で「ジェンダー視点を取り入れた防災教育」を実施しました。

目次

事業概要

 災害時の地域コミュニティに課せられる役割が増加する中、地域防災の基盤となる自治会等の高齢化や、旧態依然の防災訓練など、多くの課題を抱えている。次世代の社会を担う子どもたちを対象とした「ジェンダー視点の防災教育」の定着化を図り、学校、地域、保護者が連携して取組むことで地域防災力の向上にもつなげます。

実施学校・パターン紹介

  • 浦町中学校  5月27日 Cパターン
  • 古川中学校  6月2日 Cパターン
  • 佃中学校   6月9日 Dパターン
  • 甲田中学校  6月30日 Cパターン
  • 造道中学校  8月29日 Cパターン
  • 油川中学校  9月22日 Cパターン
  • 今別町立今別中学校 10月5日 Eパターン
  • (上記以外に、社団独自で、Aパターン2校実施)
Aパターン (2校)60分防災シュミレーションゲーム ①講和 ②防災シュミレーションゲーム ③ふりかえり
Bパターン90分防災クロスロードゲーム
Cパターン (5校)120分ジェンダー視点を取り入れた避難所運営体験 ①コロナ禍の避難者受入訓練 ②避難所及び要配慮者説明 ③講和 ④避難所ミニ体験・簡易トイレデモ、見学
Dパターン (1校)180分ジェンダー視点を取り入れた避難所運営体験 ①要配慮者の支援について考えるワークショップ、発表 ②講和 ③班別訓練(10のグループに分かれる) ④全体訓練(各班発表・エリア説明、簡易トイレデモ、避難所見学)
Eパターン (1校)120分ジェンダー視点を取り入れた避難所運営訓練 ①避難行動・受付 ②オリエンテーション(講和) ③班別訓練(避難所づくり) ④全体訓練(各班発表・エリア説明、簡易トイレデモ、避難所見学、避難所閉鎖)

実施しての感想

生徒感想 避難所運営体験 Cパターン 

この体験をしてみて中学生の自分たちでも避難してきたひとのためにできることは沢山あるんだと感じました。活動してきた人の苦労も知れたし、体の不自由な人は   その人なりに色々苦労していることも知れました。自分で体験することで障害者 の人たちの気持ちがわかるようになると思うからより大変さが味わえました。そして避難してきた人のためにみらいねっとの方たちがいろいろな対策を考えている姿がとても輝いて見えたし何よりすごくかっこよかったです!! 
・この活動をとうしてより人を思う気持ちの大切さや命の大切さを改めて感じられました。もっと色んな人達にこの活動が広まって欲しいと思いました。避難訓練は何度もやってきたけれど、避難所での対応を体験したことはなかったので良い経験になった。地域には多様な人がいてそれぞれのニーズにあった対応が大切だと気がついた。
今回授乳班だったので、赤ちゃんのオムツ替えを一児のパパの先生が実際に見せてくれてとてもためになりました。

教員感想 生徒の反応をどう感じたか

  • 実際の道具を用意してくださったことによって、避難所で困難を感じる場面について、生徒は具体的にイメージできて良かったと思います。特に、自分とは違う立場の人についてイメージさせることができ、多様な立場を思いやる気持ちを育てることができたと思います
  • 防災を自分自身の課題として捉え、積極的に参加できたと思います。
  • 1学年は、発表や意見もたくさん出していてよかったと思います。また、感想を聞くと防災について自分たちにできることをやっていこうという意識を持てたという生徒が多かったので、とてもいい体験だったと思います。(Bパターン)
  • 生き生きと活動に参加しているのを見て、このような実際に活動する経験が子どもたちにとって、すごく大事なことだと感じました。
  • 活動を通してこれまでよりも主体的に活動に取り組める生徒が増えた。
  • 自分たちにできることは何か、具体的に考えているようでした。集中して話を聞いていたと思います。
  • 受付の仕事や役割演技を通してより多面的・多角的に災害時をイメージすることができたと思います。どの活動も子どもたちは目を光らせて聞いてました。
  • 普段は控えめな生徒も、ワークショップの場面で意見を発表したり、司会や記録などの与えられた役割をやりとげることができ、成長を感じることができた。

教員感想 実施しての感想

  • 今年度、総合的な学習で「地域の防災」について学びます。特に、避難所の運営について調べて議論する予定なので、今回の体験を行うことができて本当に良かったと思います。
  • また、話を聞く場面と体験する場面があることで、生徒は関心を持って取り組めたと思います。また、多様な立場の人のことを考える学習は、生徒の心を育てるうえでも大変良かったと思います。
  • 「人を助けなさい」という風に、普段指導しているが、災害があったときの判断基準を話していただいたので、命を助けることに対する意識は高まったと思います。また、話合い活動があったことで、いろんな考えの人がいることもわかり、非常にいい授業でした。
  • 学校において、3年間を通して計画的に防災教育をすすめる必要があると思いました。
  • 今回このような体験を通して、中学生が自分でできることはないか自主的に行動できるきっかけになったと思います。コロナ禍で人に関わることを避けていることが多く、今回のプログラムをきっかけに思いやりの行動が増えていければなと思いました。ありがとうございました。
  • 子どもたちが、考える機会を与えてくださり、ありがとうございました。
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