北海道胆振東部支援活動報告会開催

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地域みらいねっと主催「厚真町の避難所の状況報告会」

2018年11月29日、「防災コミュニティカフェVol2 北海道胆振東部支援活動報告会」をアピオあおもりで開催し、30人ほどの参加者がありました。

青森県は北海道・東北8県広域応援本部を立ち上げ、10月7日までの間に、県職員のべ83名、市町村職員35名を厚真町に派遣しました。
今回は、発災当日の9月6日の朝に青森を出発した青森県防災危機管理課の山口さんと9月20日から支援に入った鈴木さんをお招きし、厚真町を中心とした被災地の状況についてお話を伺いました。

山口さんは北海道庁で被災状況などの情報収集をし、厚真町に向かい、青森県は厚真町の避難所の支援にあたることになりました。
福祉センターの仮設トイレは最初は男女兼用だったものが、12日には男女別に分かれ、間にはブルーシートで区分けされました。食糧については発災3日後から厚真町商工会が炊出しを開始し、以降は役場の職員や外部の支援者による炊出しが始まりました。物資の管理については、次々に送られてくる荷物の整理が難しく、慣れている人でないとできない状況でした。お風呂については3~4日目ごろから車で30分の苫小牧市までバスツアーで行っていたということです。
また、各避難所の代表者会議も行われ、避難所の状況説明や必要な物資の要望などを出し合う時間もありました。しかし、避難所運営については住民が主体でではなく、役場職員が中心になって運営していたということです。

鈴木さんからは、罹災証明書の発行に向けた調査や支援について説明や避難所での様子についての報告がありました。避難所の夕食は町で一か所でまとめて作り、各避難所に配給する方法で実施していました。しかしながら、被災者の中にはご飯とお風呂だけ避難所に来る被災者もおり、避難者の把握が難しかったそうです。
パーテーションも予告なしに設置されたこともあり、環境が変わって眠れなくなったという声も上がっていました。被災者への広報の仕方についても課題があるようです。高齢者の方の中には、避難所には話し相手がいるのでとても良いという方もいたようです。

お二人の報告の後には、参加者に質問用紙に記入していただき、回答していただく時間を設けました。
参加者からは「避難所運営に不足しがちなスキル・技能・専門職はなんですか」、「避難されている方々の人間関係はいかがでしたか」、「子ども達は避難所でどのように過ごしていましたか」、「自治体職員で初動時に女性が支援することは難しいのでしょうか」など、避難所の様子について多くの質問が寄せられました。

厚真町の人口は約4600人ということもあり、避難所運営等も公助の力でほぼ運営していたようです。これが、市レベルの地域での災害であれば、やはり、町会や自主防災組織などの共助の力が重要になり、日頃からの災害に対する危機意識の向上や訓練の大切さを改めて感じられた報告会でした。

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