1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」で被災された皆様へ心よりお見舞い申し上げます。一時も早く安寧な日を迎えられますことを、地域みらいねっと一同心からお祈りしています。
地域みらいねっとでは、小山内代表理事が13日に青森を出発し、14日から石川県穴水町の避難所支援に取り組んでおります。穴水町は人口7000人。43の避難所が開設されています。小山内代表理事がFacebookへ投稿した記事をここに紹介いたします。
1月13日(土)青森を出発、穴水町へ
能登半島大地震の被災地穴水町避難所の運営支援に行って来ます!
今夜は新高岡駅近くに宿泊。明日の朝一番でレンタカーで穴水町さわやか交流館プルートの避難所に行きます。
200人の避難者がいる穴水町で一番規模の大きな避難所です。
避難所は通電しているのですが、私たちの宿泊先はまだ電気なないので、ランプ、シュラフ、防寒着、衛生用品などを詰め込んだので、すごい荷物です。まるで海外旅行に行くような!?
青森県交通安全母の会からの支援物資はリュックに詰め込みました。無事、たどり着けることを祈ってください。
今回は内閣府主催の事業、避難所運営OJTとして、行くことになりました。中学校の避難所にも行って環境改善して来ます!
1月14日(日)穴水町避難所支援
今日は新高岡からレンタカーで3時間かけて穴水町まで到着しました。
道路は陥没しているところや通行止めのところがあり、迂回路を通りながら、なんとかたどりつきました。
穴水町さわやか交流館プルートは200人の避難者がいます。しかし、他県からの支援ボランティアがたくさん入っているので、賑やか、活気があります。炊き出しもシェフボランティアが入っているので、栄養バランスも良く、温かい食事が取れます。
炊き出しだけ食べにくる車中泊の方や半壊の方もたくさんいます。
今日は大阪から来た散髪ボランティアの方もいました。シャンプーをしてもらってサッパリしていました。
部屋割りは?と聞いたところ、避難してきた方から、好きなところに陣取っていたので、既得権があるので、よっぽどの理由がない限り、移ってもらうことはできないとのこと。
ダンボールベッドもはじめはゼロ。少しずつ入ってきたベッドをどうやって誰に使ってもらうかも大変!!「なんであの人なの?」の声・・・
一番の問題はトイレ。断水のため、もちろん水洗トイレは使えず、簡易トイレの仕組みで凝固剤使用。使い方、掃除の仕方の勉強会をしたそうです。
ゴミの処理の仕方なども勉強になりました!
1月15日(月)穴水町の避難所支援2日目(穴水中学校)
今日はこれまでの穴水町さわやか交流館プルートとは真逆の状況の穴水中学校の避難所に行ってきました。
避難者の方は各教室を使って生活しています。こちらは外部のボランティア支援もまったく入っておらず、被災者の方も近くの避難所に入れず、各地区から集まった人たちで、コミュニティが殆ど機能していない避難所でした。
一部の若めの人たちが疲弊しながらなんとか役場職員二人と運営しています。
プルートとの格差がありすぎです!
あすから、学校の機能復活のため、教室から剣道場に移動します。
私はその準備のお手伝いを今日行い、明日は避難所環境改善と運営者の組織再編の協力をします!
それから、ダンボールベッドも100個入るので、組み立てと配置。頑張ります
1月16日(火)穴水中学校(教室から剣道場へ)
避難所運営支援の3日目は穴水中学校の避難所づくりとお引越しの運営をしました。ダンボールベッド50個をボランティアと避難者が一緒になって組立、パーティションの中に設置。2週間余り、学校の教室や広々い環境の中で生活していた方々が剣道場に移動します。荷物は着の身着のままとはいえ、その後に半壊、全壊した家から毛布や布団、マットレスなどを引っ張り出し、避難所に持ち込んでいます。
今夜から新しい生活が始まります!
これまではほとんど外部の支援が入らず、大変な思いをしていた皆さんですが、新しいコミュニティを作り、協力し合って欲しいと思います。
明日は、避難所の補修と午後は足湯をして、ほっこりしていただきます。
1月17日(水)穴水中学校(柔道場避難所づくり)
今夜は4日ぶりにお風呂に入ります。周りの人は私が臭いかも・・・
14日からの能登穴水町の避難所運営の支援を終え、大宮までの新幹線の中で書いています。 これまでみらいねっとが実施してきた避難所運営訓練、避難所づくりは間違っていなかった!絶対必要ということを自信を持って認識した一日でした。
今日は穴水中学校に設営する新しい避難所づくりと足湯を実施しました。
午前中の避難所づくりはダンボールパーティションとダンボールベッドを剣道室に設営。その前に、断熱材を敷き、毛布を重ね、設営しました。
小山内とレスキューストックヤードボランティアの中村さん、トヨタ自動車の災害支援ボランティアの方5人、合わせて7人で作業をしました。
次に購入する車は絶対トヨタだ!と思うほど、トヨタ自動車の社員の皆さんには助けられました。 トヨタの皆さんがいなかったら、絶対できませんでした。
災害時、地域の皆さんの力はもちろん必要ですが、外部の支援者の力も必要です。穴水町にレスキューストックヤード(RSY)さんが支援に入ったのも、社協の橋本さんと繋がっていたから。RSYさんの支援なくして、穴水町の避難所は機能しなかったと思います。つながりって、日常が大切なんですよね。詳しくは、小山内の報告会で。
午後は昨日剣道室に引越した避難者の皆さん対象に足湯を実施しました。
知らない人だから気軽に言えることってたくさんあるんです。ほっこりしながらみなさんつぶやいていました。つぶやくことで、少しでも気持ちが楽になるんです。
4日間の短い期間でしたが、少しでもお役に立てていれば幸いです。そして、その何倍ものことを避難者の方から教えていただきました。本当に大きな学びの場でもありました。
そして、新高岡から穴水町までのレンタカーひとり旅。無事、何事もなく往復できて良かったです。
1月18日(木)帰路にて・・・
昨夜は大浴場のある大宮のホテルに宿泊し、シャワーサウナまで入り、スッキリしました!!
さて、4日間の短い期間でしたが、能登穴水町の避難所運営支援、私にとっても貴重な経験となりました。
みなさんにお伝えしたいことをメモ書きします。(順不同お許しください)
①災害時の断水を想定して、簡易トイレの使い方と掃除の仕方をマスターしよう(いつも訓練で簡易トイレの設置はしますが、多くの人は他人ごとだったなぁと改めて思います)
②誰一人取り残さない避難所づくりは、まずは自治体職員に知ってもらいたい!防災訓練の一つに必ず入れて欲しい!ダンボールベッドの必要性の理解が殆どなかった、
もちろん、これまで通り、自主防災や住民にも。
③命を守る避難所運営にはどんなことが必要か、ある程度の知識とスキルが必要。
④日常のネットワークの必要性。受援力も含め、日常のつながりが大切。
自分が持っていなければ、ネットワークのある人を仲間にしよう。
災害の規模が大きくなればなるほど、外部の専門家の支援は必要です。助けてもらいましょう。
⑤プライバシーに配慮。高齢者でも周りの視線が気になる人もいることを知りましょう。
⑥被災者の方に寄り添う気持ちを忘れずに。そして、助けるのではなく、寄り添って、その人の持っている力を引き出して生きる力に繋げましょう。
⑦避難所運営の役割分担は大切。一部の人に片寄らないよう、協力し合う気持ちが生まれてくるような雰囲気づくりを。これは、外部の人の力が必要です。田舎に行けば行くほど、人間関係が濃いので、逆に難しい。
⑧仮設トイレの設置場所は平時から決めて置き、安全面の配慮まで速やかに整えることができるようにしておく。
⑨共有スペースの大切さを認識しよう。
⑩ダンボールベッドなど、潤沢にあるわけではない。優先順位などをいかに被災者の方の合意を得られるよう進めるか。支援者にはコーディネート力が必要。
⑪ これからのフェーズでは、家庭内の問題や被害格差による人間関係、性暴力の問題などが起こってくる可能性があります。みんなで安心安全な避難所運営の理解が必要。
⑫ 支援物資は、同じものだけをたくさん箱に詰める。衣類は新品を。バラバラに送られた支援物資は山積みになっています。
他にもたくさんありますが、思い出したら、また、報告します。報告会もしたいと思います。